2021年9月10日金曜日

また巡ってきたマダラヤンマの季節

今年のマダラヤンマ 
 このブログを始めて1年が経過しました。ちょうどマダラヤンマの時期にはじめましたから一巡したわけです。2年目も区切り良く、マダラヤンマからはじめたいと思います。
 このトンボに多くの時間を当てて観察してみると、これまで一般に知られている本種の生態的知見がかなり限定的なものであったということが分かってきました。また意外な生態を前に理解に苦しむといったことが多かったようにも思います。
 昨年まではどうしても自分の考えを基にして、彼らの生態を見てしまうため、しばしばどうなっているのだろうと理解に悩む場面が多々ありました。そのため、今年は取り合えず憶測を挟まず、ピュアな観察記録を集めることが出来たらなあ、と思います。。
 さて、今年の本種の観察地への飛来はいつもより早く、すでに8月下旬には来ていることが分かりました。しかし本格的な配偶行動はまだ始まったばかりです。多分9月の第1週の天気が連続して悪く、この影響で少し遅れているのだと思いました。したがって、まだ交尾だけで産卵は観察できていません。9月9-10日のマダラヤンマの姿を紹介しておきたいと思います。来週からは本格的な配偶行動が見られるようになると思います。
 今回上げた交尾個体は雌雄とも若い個体で、特に♀の斑紋はまだ淡く成熟途中であることが分かります。
                     
     

                                                   


              いずれも9月9日のマダラヤンマ♂

                                                                         



                                                                     
                       
                                                    
                                 9月10日になると交尾が多数観察された 

 下4枚は交尾終了後の一連の動作です。こうして再び連結態に戻るわけですが、雌はすぐに連結を解きたいのに、雄はなかなか離すそぶりを見せません。雌が嫌がって飛び上がりますが雄はがっちり把握したままで、連結態となって飛んでしまいます。さすがに雌は振りほどこうともがき、一緒に草むらに落ちて連結が解けました。雄はすぐに草むらから飛び出してすぐ上でホバリングして雌を見ています。雌は草むらの中を翅音を響かせながらホバリングしながら飛んでいます。しかし、すぐに隙をついて抜け出して猛烈なスピードで一目散に逃げ出しました。雄が後を追いますが不意をつかれているので追いつきません。途中であきらめて、再び水辺に戻って、何事もなかったようにホバリング飛翔をはじめました。
 












































       









 

3 件のコメント:

  1. 白河でも某公園で久々にマダラヤンマ確認出来ました(少なくとも2頭)やはりギンヤンマとは体格差がありますね、激しい追撃を受けていました。

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  2. 白河では初記録でしたっけ?以前旧表郷村では見たことがあります。

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  3. 私的には以前同じ公園で一度確認しています。
    今シーズン蚊取りヤンマは発見出来ていません。

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